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2012.04.18

健康保険の官民格差をどう考えたら良いのでしょうか?

 前回久しぶりに年金ネタではなくて健康保険ネタを書いたので、
 
 そういえば、公務員の短期給付(健康保険)はどうなっていたかなあ、、とひさしぶりに思ってみたら、

 掛金率 3.597%  ここの2Pめに表が載っているのでサラリーマンの方、自分の給与と同じ給与の公務員はいくらなのか比較してみてください。

 協会けんぽ(健康保険組合のない中小企業が入っているやつ、大企業もありますが)の料率が 9.5-10.5%あたり(都道府県によりまちまち)なので、その労使折半で半分として、4.5-5.5%くらいが従業員負担。東京だと9.97なんで、折半で4.985ですかね。

 健康保険組合の平均は、

 健康保険組合連合会(健保連)は16日、全国の1435健保組合全体で平成24年度の経常赤字が5782億円になると発表した。保険財政の悪化から保険料率を引き上げた組合は4割の584組合に上り、平均保険料率は前年度比0・37ポイント増の8・31%となった。 2012.4.16 産経

 ってことで8.31の折半は、4.155%  

 健康保険組合って、それこそ財政が良ければ安くできるしキツければ高い。まあ国のやっている協会けんぽよりは安い料率なのですけど、平均すると公務員共済よりは高いわけですかね、たた全体が8.31でもそれを5:5にするんでなく会社負担が多い6:4とかが普通ですからなんとも言えません。
 
 日本で一番安い保険料の健康保険組合はどこなのか知りませんが、適当にトヨタ自動車ならどうなんだろうと思ってみてみました。

 さすが、、、堂々の2.65% 使用者(会社)が4.95%なので、会社負担の半分くらいですかね。なんだかんだ言って世界のトヨタです。
 
 ということで、

 東京の中小企業のサラリーマンが9970円の保険料を払っている時、
 
 健康保険組合のある大手企業のサラリーマンは、 
 会社5:従業員5 の割合なら 8310円の保険料を支払い  (5:5は無いと思いますが)
 会社6:従業員4 の割合なら 6648円を支払い   (組合によりまちまち)

 トヨタの社員なら ・・・ 5300円 払っとるわけです。

 でもって話題の国家公務員は、7194円 ですよね。

 さて、これをどうみますか?

 前々からいろいろな話を聞いているけれど視点が違うんですね。

 つまり、健康保険の官民格差を主張する人は、「一番高い協会けんぽ」を見て、1.5%も違うじゃねえかこのやろ なんです。

 でも、公務員の給与を決める時の民間準拠って中小企業だけ見るわけではないのですから、トヨタも見れば三菱東京UFJも見ればなわけですから、大企業が多く含まれる統計を取れば、中小企業の協会けんぽより「安い料率が適当」ってことになるんだろうと思います。

 最近はやたらめったらの公務員叩きで固く口を閉ざしている方が多いですが、
 国家公務員のキャリアという超エリートは、当然学生時代の同級生はもし民間に就職するなら超一流企業に就職するので、上の負担の低い健康保険組合との比較を考えるでしょう。一般の高い保険料の協会けんぽでは納得がいかないはずです。

 地方公務員だって、誰でもなれるわけではなくて、今では地方国立大学の程度のいいのが相当頑張って勉強して採用されますから、同じように同級生はその地域の地銀に入ったり、地場の有力企業に入ったりするのです。

 感覚でいえば、超一流企業とは言わないが、都会の1.5流、地方の1流くらいの就職感覚だと思いますよ。

 だから難しいのでしょうね、妥当な保険料額を出すの。皆さんはどう考えられますか?

 確かに一般の協会けんぽに準じるということは一番合理的ですが、、そうすると「やる気と能力ある若者の公務員離れ」に結びつかないのかなあ、そこが心配になります。
 公務員になったことがないのですが、公務員の世界を外から見ると「やる気の有る人に薄く、やる気のない人に手厚い」処遇に見えるんですね。 優秀な公務員を採用する制度 のと 税金負担の公務員の処遇 のベストバランスはどうなんだろう。
 
 本当は公務員でも優秀なのに手厚くダメなのは薄給ってのがいいんですが、これが公務員の世界では一番の苦手なんですね。

 余談ですが、公務員と民間の官民格差、批判するのが中小企業の人で、わしらより健康保険料1.5%も安いなんてけしからん なんてやるなら納得なんですが、あちこちで声高に批判している人が、「1泊30万円の個室ベッドに何日も入って平気なくらいテレビで稼いでいそうな人」だったりすると、なんか白けてしまいます。

 

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コメント

拝読させて頂きました。
まさに求めていた情報と視点がありました。

マスコミベースで報道を見ていると、公務員叩き・年金の格差・世代間格差等、マスコミ(高給取り)が格差を煽って報道する姿勢にすごく違和感を覚えると共に、マクロ経済の観点からみると、公務員叩きによって所得が引き下げられた結果、1300億円分GDPがマイナスになる試算も出ています。

誰かを叩いても、国民の給与は上がりませんし、マクロ的にみれば、そのほとんどがGDPの縮小、つまりデフレを促進させる取り組みになってしまいます。

私は民間に勤めていますが、当然私のお客様にも公務員の方がいらっしゃいます。この方々の所得が減れば、当然私の仕事の売上にも影響してきます。どうも、こういう当たり前の視点が報道では全く報道されないんですよね。

そこで、公務員が優遇されていると言う声があまりにも私の周りにも多いので、本当はどうなのかを調べていました。
ほとんどが印象論であり、統計データのベースも開示されておらず、釈然としないものばかりでしたが、okesan様の本記事に曇りが晴れる思いがしました。

ありがとうございました!

投稿: 松下尚史 | 2012.08.12 15:08

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